03巻 材木座対遊戯部
6月。 雪乃は陽乃の外面を喝破する八幡に好意を自覚し、しかしその直後に八幡を結衣に譲る。八幡はそれに抗う。
3巻にはプロム篇で回収される伏線や設定が多数存在する。3巻以降の続刊が決定した時点で最終エピソードのモチーフを決めた、という事だろう。
材木座義輝先生渾身のキャラクター設定。小町は八幡の違和感を指摘する。
お前ら中二はキャンセル能力が好きすぎる/お前ら中二はコピー能力が好きすぎる/同位体がどんなものかちゃんとググった?vol.03, l.0016
それぞれ結衣、雪乃、葉山のキャラクター設定。結衣は陽乃の干渉をキャンセルする。雪乃は陽乃のコピー。葉山は八幡の鏡写し。
「お兄ちゃんが、変だ」vol.03, l.0061
八幡は 完全にリセットできている
vol.03, l.0102 と考えている。この地の文に反して八幡はリセットできていない、ということ。
結衣は奉仕部に行かない。八幡も呼ばない。
ファッション雑誌を読んでいる点だろう。珍しい。vol.03, l.0190
雪乃は結衣に感謝を告げるべく誕生日プレゼントを探している。
雪ノ下が部室で雑誌を読んでいたのは由比ヶ浜への誕生日プレゼントを考えていたのだろう
vol.03, l.1141 、 お前が普段絶対読まないようなよくわからん頭の悪そうな雑誌
vol.03, l.3555 。
雪乃は結衣への誕生日プレゼントを探している。結衣は奉仕部から疎遠になるが、八幡も雪乃も何もしない。平塚は奉仕部の人員補充を命令する。雪乃は結衣との復縁を志す。
個人のプライベートに触れることはかなり稀だvol.03, l.0279
戸塚は反例。 「戸塚ももうテニス部終わったのか?」
/ 「スクール?」
vol.03, l.0435 。
「私が君たち奉仕部に課したものは自己変革だ。」vol.03, l.0352
具体的な意味も真偽も不明。
「私なりの優しさのつもりだがね」vol.03, l.0375
雪乃や八幡は去る結衣に対して何もしない。平塚は結衣を追う言い訳を与えた。それを優しさとしている。
八幡は 来る者は拒み、去る者は追わず
vol.03, l.0293 として結衣を追わない。雪乃は八幡と結衣のすれ違いを 「そう、なら仕方ないわね」
vol.03, l.0275 で諦める。であるから平塚が復縁の言い訳を与えなければ八幡や雪乃は結衣を追わない。
戸塚は八幡の気鬱を察知し遊びに誘う。材木座と合流、プリクラ撮影。
きゃつの通り名はアッシュ・THE・ハウンドドッグだ/「だが、本名も知らぬし、何をやっている人かも知らんぞ。」vol.03, l.0594
プロム篇への伏線。雪ノ下母は事故の被害者として比企谷という名字しか知らなかった。 雪ノ下母は脅迫に屈してプロムを認めた訳ではない 参照。
八幡と小町は偶然雪乃と逢う。雪乃は方向音痴。小町が雪乃と八幡を合流させる。
以前にもこんな表情をしていたことがある。vol.03, l.0896
「家庭の事情、ね」
/ その刹那についたため息の意味を俺はまだ知らない
vol.02, l.1892 か。家族に関する事柄。
「お前は空気読んでんのか読んでないのか全然わかんないな」vol.03, l.0914
読み切っている。「可愛くないー、中二くさいー」
vol.03, l.0927 として八幡が雪乃を誘わないことを確認した上で 「小町、もうちょっと遊んでく」
vol.03, l.0946 として離脱する。
「ふふん、もち素です」
/ 「ははっ、どっちかわかんねー」
vol.A2, l.2900 などと同様。
小町離脱。雪乃は犬が苦手。雪乃は犬に必死になる八幡の姿を知る。サブレは八幡に異常に懐いている。結衣は同行する雪乃と八幡を見て誤解する。雪乃も八幡も誤解を解かない。雪乃は説明するとして結衣を奉仕部に呼ぶ。
「って、首輪ダメになってるし!」vol.03, l.1009
結衣へのプレゼントの伏線。
「なんだ、この犬......、懐きすぎじゃねぇか?」vol.03, l.1023
サブレは八幡がかつて交通事故から救った犬。今後ずっと八幡に懐く。
「私たちのことで話があるから」/「あなたにはきちんと話しておきたいと思っているわ」vol.03, l.1070
齟齬。雪乃は「雪乃と結衣のことで感謝を伝えたい」と考えている。 結衣は「雪乃と八幡のことで恋人宣言をする」と解釈している。
「付き合ってくれないかしら?」vol.03, l.1097
雪乃の言葉足らずの強調。次章で「小町に」が補足される。
雪乃は結衣のプレゼント購入の為に八幡に依頼して小町を呼び出す。
休日のスタイルなのかいつもより高い位置で括ったツインテールがvol.03, l.1108
雪乃はこの日の髪型を 「休みの日でも、あまりしないけれど」
vol.14, l.5297 として繰り返す。この日に雪乃フラグが立った説の傍証。
「親の付き合いでっていうのはあるわよね」vol.03, l.1177
葉山と陽乃。
「結衣さんの趣味的にここを押さえておけば問題ないと思います」vol.03, l.1210
小町は理想解の提示役。結衣の誕生日プレゼントの理想解は例えばチョーカー。
八幡は1人では店員に警戒される。雪乃は他人の好みが解らない。よって雪乃は「恋人のように振る舞うことを許可」する。八幡は「雪ノ下は嘘を吐かない」として信じる。
「今日一日に限り、恋人のように振る舞うことを許可する」vol.03, l.1372
雪乃曰く、 「二人で出かけるのだってすごく緊張して、初めてでわからないことだらけで」
vol.13, l.4736 。
雪ノ下が俺のクズさに全幅の信頼を寄せるようにvol.03, l.1380
「これからはあなたのクズっぷりにだけは全幅の信頼を寄せることにするわ」
vol.03, l.1150 。
雪乃は結衣を知らない事を悔いる。八幡は「知らなくていい」とする。雪乃は結衣のプレゼントのエプロン、パンさんのぬいぐるみ、八幡が褒めたエプロン、を購入。
「由比ヶ浜さんが何が好きかとか、どんなものが趣味かとか、......知らなかったのね」/「別に知らなくていいだろ」vol.03, l.1412
6巻までのテーマ。
かつて雪乃は八幡を 「あなたのことなんて知らなかったもの」
vol.01, l.0887 と評した。雪乃は結衣や八幡を知ろうとして、「...でも、今はあなたを知っている」
vol.06, l.4174 に至る。
八幡は雪乃を知ろうとせず、鈍感系難聴系の様に描かれている。八幡は故意に雪乃を理解しようとしていない。 八幡は雪乃に憧れ、故に雪乃を愛さない。 参照。
雪ノ下が選んだのは薄いピンクを基調とした装飾の少なめなエプロンだった。vol.03, l.1469
いつだったか、雪ノ下と一緒に出掛けた先で買ったもの
vol.14, l.1763 として再登場する。結衣はこのプレゼントのエプロンを多少は使っている。
八幡はペットショップで結衣へのプレゼントを購入。八幡はパンダのパンさんのぬいぐるみを入手し雪乃に贈る。雪乃は小さい頃に原作の原書を誕生日プレゼントでもらった。陽乃乱入、陽乃は雪乃との距離感の調整に手間取る。八幡は陽乃の外面を看破し雪乃の笑顔を「本物」とする。
「いつも以上に不機嫌な表情で/「たとえそれがどんなに認めたくない手段だったとしても」vol.03, l.1592
雪乃がクレーンゲームのプライズを八幡に取ってもらえると期待していたということ。少なくとも「別にゲームがしたいわけではない」雪乃は入手手段にはこだわるまい。
「誕生日プレゼント、だったのよ。」vol.03, l.1653
「友人から誕生日プレゼントもらったことないから」
vol.03, l.1143 と合わせ、雪乃が八幡のパンさんのぬいぐるみを喜ぶ理由。
かつこのぬいぐるみは恐らくディスティニーランドでの八幡との写真を隠す パンダのぬいぐるみ
vol.12, l.1218 。
「比企谷......へぇ......」/陽乃さんは一瞬だけ考えるような間を取りvol.03, l.1687
八幡が事故の当事者であることに陽乃が気付いた表現。
「比企谷くんね。うん、よろしくね」vol.03, l.1689
陽乃が八幡を大事に扱う、懐柔する表現。理由は雪乃と一緒にいるから、だろう。
陽乃は相手の名を覚えないと宣言して優位に立つ。 「なにヶ浜ちゃんだったっけ?」
vol.05, l.1986 , 「ま、いいや。委員長ちゃんね」
vol.06, l.1430 など。
「お姉ちゃん、ちょっと調子乗りすぎた、かも」vol.03, l.1722
陽乃のはしゃぐ態度が、(恐らくは子供の頃にそうだった様に)雪乃に近づこうとする為のものだった、ということだろう。つまりこの時点で陽乃も雪乃との距離感を調整できないでいる。
このとき、決定的な違和感に襲われた。vol.03, l.1726
八幡が陽乃の外面、意図的にスキンシップ過剰な言動、に気づいた表現。 「雪乃ちゃん、繊細な性格の子だから。」
vol.03, l.1725 という言葉が、嘘ではないにせよ、 媚びたり、騙したり、誤魔化したり
vol.03, l.1808 している種のものだ、ということ。単純に陽乃も 繊細な性格の子
だということ。
「初対面の女性に性癖を晒すのはやめなさい、訴えられても文句言えないわよ」vol.03, l.1733
この前後で陽乃の雪乃に対する態度が変わる。これ以前は距離感を掴めていない。これ以降は雪乃に対して強く出る。前者は 申し訳なさそうに、力なく笑う陽乃さん。
vol.03, l.1722 、後者は 今度はにやっと笑ってそれを跳ね除けた
vol.03, l.1744 。
「そっか、そうだね。お姉ちゃんには関係ないね」
vol.03, l.1760 で陽乃が雪乃の姉離れに気付いたとすると、恐らくは陽乃はこの言葉で雪乃から八幡に対する(この時点では潜在的な)好意に気付いた、のだろう。
「比企谷くん、すっごいおもしろーい!」vol.03, l.1736
「よかったらお茶して行かない?」
vol.03, l.1739 に繋げる為の話題転換だろうか。陽乃は八幡から雪乃の近況を聞き出す為に八幡を籠絡している。雪乃は一人暮らしを初めてから自宅に帰っておらず、すなわち陽乃とは一年近く疎遠であるとして。
「強化外骨格みてぇな外面のことだよ」vol.03, l.1776 /「お前と顔が似てるのに、笑った顔が全然違うだろ」vol.03, l.1807
おそらく雪乃側の八幡フラグが立った言葉。陽乃に憧れしかし陽乃からの自立を志す雪乃に対してその差を指摘してみせたから。
以下が雪乃側の八幡フラグが立った表現だと考える。
「はぁ......馬鹿な理由ね。」/
「笑った顔が全然違うだろ」/
「っ......、馬鹿な理由ね」vol.03, l.1810
言うと、雪ノ下は歩調を上げて、俺よりも数歩先んじた。/
くるりと振り返る。普段と変わらぬ少し冷めた表情。vol.03, l.1810
「今日は楽しかったわ。それじゃ」/
雪ノ下はもう歩き出している。こちらを振り返る素振りも見せない。vol.03, l.1821
俺は本物の笑顔を知っている。媚びたり、騙したり、誤魔化したりしない、本物を。vol.03, l.1808
以降、本質的に「本物」とは雪乃の笑顔を指す。
結衣と雪乃は会話を試みるが材木座乱入。材木座は遊戯部に馬鹿にされた。材木座の挑発、「救うことなどできぬのだろう? 」雪乃「では証明してあげましょう」。
どうやら由比ヶ浜は中に入るのをためらっていたらしい。/無理もない。一週間もいなかったのだ。vol.03, l.1864
齟齬。結衣は雪乃と八幡の仲を誤解している。八幡は奉仕部からの疎遠が理由だと考えている。
「お主は女子供ときゃっきゃうふふしていればよい。」/「まやかしの日常の中で微睡んでいたほうがお前のためだ。戦うことを忘れた戦士になど用はない」vol.03, l.2031
伏線。プロム編寸前のバレンタインイベントなどの状況が「まやかしの日常」そのもの。
「本当は救うことなどできぬのだろう?」/「では証明してあげましょう」vol.03, l.2053
雪乃は「救う」「助ける」という種の言葉に過剰に反応する。「だから、これで終わりにしましょう」 参照。
結衣は八幡と雪乃が交際していない事を自ら確認する。遊戯部を訪れ、ダブル大富豪をすることに。
「別に彼女がいるわけでなし。」vol.03, l.2033 /「ヒッキー彼女いないの?」vol.03, l.2069
結衣は疑問を自分で直接確認する。推測ではなく。
八幡は雪乃が結衣を部室に呼んだ意図を知っていて、しかし結衣の誤解を解こうとしていない。「別に彼女がいるわけでなし」の発言も材木座との会話の流れで出したものであって強く積極的に結衣の誤解を解こうとしたものではない。
「こっち見んな。俺の肉体に興味持つな」/「興味とかあるわけないでしょっ!?ばっかじゃないの!?」/そんな顔真っ赤にして怒らんでもvol.03, l.2482
齟齬。結衣は恥ずかしがって赤面している。怒ってはいない。
ぼくが脱ぎ始めたら、雪ノ下さんはぼくのことをいないものとして扱い始めました。一切こっちを見ず、完全に無視。さすがです。vol.03, l.2488
齟齬。雪乃も恥ずかしがっている。
材木座と遊戯部がミス、結衣らの勝利。八幡「人生は運ゲーだ」
しっかりと俺の目を見た。/「始め方が正しくなくても、中途半端でも、でも嘘でも偽物でもなくて......、好きって気持ちに間違いなんてない......と、思う、けど」/その言葉は誰に向けられているものだっただろうか。vol.03, l.2630
「しっかりと俺の目を見た。」とある以上、言葉の向けられた対象は自明的に八幡であって、それでもしかし八幡は言い訳を探す。 八幡が評するに、 見当違いの自衛行動
vol.03, l.2905 。
「確かに、俺には、誇れるものはない」/「だから、これに賭ける。」vol.03, l.2635
材木座は八幡の斜め下の解法の提示役。14巻、八幡がダミープロムで雪乃に話しかける為に人生を賭けるという案の元ネタ、かも知れない。
「なりたいから好きなわけではない! ......好きだから、なるのだ!」vol.03, l.2669
材木座は八幡の斜め下の解法の提示役。13巻以降、雪乃を助ける事を拒否される八幡が、それでも雪乃に関わる理由の正解、かも知れない。
「好きとか嫌いとか知性のあるなしじゃねぇんだ。」/「人生は運ゲーだ」vol.03, l.2789
結衣らの勝因、遊戯部の敗因は、秦野が本来は8とのペアで用いねばならないジョーカーを1枚で落としてしまい、「スぺ3」を許したこと。
八幡はこれらを運と評した。
雪乃と八幡は結衣に誕生日のプレゼントを渡す。交通事故に固執する八幡に、雪乃は「終わりにする」「ちゃんと始める」を提案する。但し、「あなたたちは」。雪乃は八幡を結衣に譲り、結衣はそれを理解する。結衣は犬の首輪をチョーカーだと誤解する。八幡はその間違いにかこつけて結衣を拒否する。
「弁護士だの運転手だのが謝りに来たらしいし」vol.03, l.2894
つまり雪ノ下母などは比企谷家の面々の顔を見ていない。
「始まりからすでに間違っているのよ」/始め方が間違っていたのだから、結果もまた間違っていて当然だ。vol.03, l.2922
間違って が漢字。著者の故意か否かは不明。
偶発的な事故で芽生えただけの感情を、自己犠牲を払ったおかげで向けられた同情を、他の誰かが救ったとしても生まれていた可能性のある恋情を、本物と認めることはできないvol.03, l.2925
「本物」の初出。結衣の八幡への好意は本物ではない、とされた。 本物とは人間関係を壊すもの 参照。
「ちゃんと始めることだってできるわ。......あなたたちは」/そう言った雪ノ下は穏やかな、けれど、少し寂しげな笑顔を浮かべる。vol.03, l.2940
「あなたたちは」であって、すなわち雪乃は含まれない。後に あのとき、彼女は確かに一線を引いたはずだ
vol.05, l.0272 と顧みられる。
そして、この一線、つまり雪乃がちゃんと始めなかったことは、 「そうすれば、ちゃんと始められると思うから」
vol.12, l.0594 にまで継続する。 「『終わりにする』という選択肢は正しいと思う」
/ 「終わったのなら、また始めればいい」
はそのままプロム編で雪乃が志し八幡と結衣が見守るべき目標となる。
雪乃が八幡を結衣に譲る理由、あるいは八幡を拒絶する理由は多数描かれる。
接し方がわからないが故の距離感と警戒心vol.05, l.0268 /
被害者同士である俺たちと、自分とは違うのだと。vol.05, l.0273
「雪乃ちゃんに嫉妬して憎んで、雪乃ちゃんを拒絶して排斥し始める。」vol.05, l.2130
「女子の恋愛相談って基本的には牽制のために行われる」vol.01, l.2609 事から、結衣に譲った。
普段よりもやや速い足取りで雪ノ下は歩く。けっして、振り返らず、そのまま部室を出て行った。vol.03, l.2944
八幡と結衣から一線を引いた雪乃は描写されない。
恐らくここで雪乃は平塚の前で泣いている。 「人前で泣いたことなんてなかった」
vol.13, l.4735 、 「それかさめざめと見えないところで泣くか」
vol.14, l.6442 が回収。 雪ノ下は言いたいこと言ったからいいのだろうが、この妙な空気、どうしてくれんだよ。
vol.03, l.2946 という軽口が皮肉的な対比。雪乃は全く言いたいことを言っていない。
「えっと、その、よ、よろしくお願いします......」vol.03, l.2948
結衣が雪乃に八幡を譲られたことを理解した表現。
何がよろしくなのか、全然わからん。/どこか釈然としない。雪ノ下に言いくるめられた気分だ。vol.03, l.2951
八幡は雪乃に譲られたことを拒否する。
恐らくは もう渡した以上、その所有権は由比ヶ浜にある。わざわざ俺に許可を取らんでもいいのに。
vol.03, l.2954 に現れる距離感が、八幡が結衣に対して距離感を意図的に維持している表現。ここではさらに「八幡は結衣に譲られた以上、結衣は雪乃には許可を取らなくてもいい」、という状況に対して「言いくるめられた気分」であるということ。
こういうことはちゃんと言ったほうがいいだろう。vol.03, l.2966
かつてと行動が異なる。結衣が八幡と雪乃との仲を誤解した時にはそれを解こうとしなかった。今度は八幡は結衣の誤解を積極的に指摘する。
つまり、「こういうこと」とは、一義的には、犬の首輪とアクセサリーと間違えて身につけた事である。が、暗黙に、八幡にアクセサリーを贈られると思ってしまう程の結衣の距離感の無さ、であって、つまりは雪乃は結衣に八幡を譲ったが八幡はこれを拒絶した、ということだろう。であれば なんでこいつこんな似合うんだよ
vol.03, l.2968 は八幡が結衣を拒絶した事に対する後悔の表現。
「さ、先に言ってよ! バカっ!」vol.03, l.2969
こういうことはちゃんと言ったほうがいいだろう。
への応答。双方とも指示代名詞や省略を用いたダブルミーニングである。一義的にはプレゼントがチョーカーではなく犬の首輪であること。暗黙には、雪乃が八幡を結衣に譲ったという結衣自身の解釈に八幡は同意していない、ということ。
小町合流。
八幡と材木座。カラオケ店員「ご予約の由比ヶ浜様ですね」。
血液型、戸塚A, 材木座AB, 結衣O, 小町O, 雪乃B, 八幡A。この時点で雪乃フラグは立っていない。
雪乃、戸部、小町、結衣に誕生日プレゼントを渡す。
各家庭の誕生日。名前の由来。結衣のあだ名。