けれど戸塚彩加は運がついている。
キャンプくらいまでは、戸塚が出てくるとラッキースケベシーンが出てきてた。つまり「男の娘」と「ついている」の駄洒落。
八幡が作る友達の一人目。「知りたい」「伝えたい」等々、八幡が意識的に人間関係の構築手段を獲得していく上での一人目。あるいは八幡が人間関係の獲得・維持手法を結衣に教わって、戸塚で実証して、雪乃に試す、みたいな順番。4巻のメールアドレスの取得、10巻の進路の聞き方、12巻で結衣を突発でデートに誘う前に戸塚を突発で遊びに誘う、 「ぼくたちも、ちゃんと八幡のこと理解したいから」
vol.13, l.1943 などなど。材木座と小町は八幡が能動的に人間関係を獲得・維持しようとはしていないので除外。
「ボーイッシュ」+「男の娘」+「のようできちんと男の子」というテンプレの組み合わせなのはまあ解る。このテンプレの組み合わせはそれなりに新しいとは思う。でも私にはそれ以外のキャラクター設定が解らない。ほぼ全てのキャラクターは12巻以降でその設定が回収される。のだけれど、戸塚の場合にはそれが見つからない。ちょっと早くて 「そういうの話せるのって、すごく羨ましいっていうかさ……」
vol.09, l.2133 、 「辛くても大変でも、泣き言言わないで一人で頑張ってる。そういうの、かっこいいって、思う」
vol.09, l.2157 、つまり八幡への憧れ、だとすると、これが具体的にどういう事なのだかはよく解らない。
ほぼ全てのキャラクターがそこそこにリアリティのある設定の中で、まあアニメ的な髪色とか例外だけども、戸塚のこのファンタジー側に振り切った設定ではさすがに活かせなかったのかな、とも思う。とはいえやはりこのラブコメはまちがっているので、戸塚が友達ルートという事はまちがっている、つまりは本命は戸塚だったんじゃね説、はそれはそれで本当にありだと思ってる。
そいえば俺ガイルではスポーツが描かれない。テニスも柔道もマラソンも非現実的に過ぎる。ラノベ読者にスポーツマンいなそうだしまーいいか。