とどのつまり海老名姫菜の性根は腐っている。

とどのつまり海老名姫菜の性根は腐っている。

つまり「腐女子」と「性根が腐ってる」をかけたダジャレ。とにかく誰にも興味がない。

ラブコメテンプレな腐女子キャラや中二病キャラはリアリティが薄い。だから現実に腐女子的振る舞いを取る理由は何か、と問うて、それは他人と距離を取るための故意だろう、というキャラなのでしょう。あるいは八幡が6巻まで憧れてた雪乃の幻影、 孤高を貫き、己が正義を貫き、理解されないことを嘆かず、理解することを諦めるvol.05, l.2260 を実装した姿でもあり。

少なくとも八幡に対してはやはちネタを持ち出すのは八幡との距離を保つため。 やったじゃねぇの、戸部 / 「ヒキタニくんも隼人くんと友チョコすればいいじゃん!」vol.11, l.0495

たぶん、7巻京都駅での海老名姫菜と八幡の問答を超訳すると、

なのだと思う。他人を考慮しない人間だらけの俺ガイルの中でもたぶん最強。

ついでに 「私、ヒキタニくんとならうまく付き合えるかもね」vol.07, l.3180 の真意は、海老名は 「誰も理解できないし、理解されたくもない。」vol.07, l.3175 から、 理解することを諦めるvol.05, l.2260 ような八幡となら上手く付き合える、ということ。海老名から見た八幡がどうでもよくて、八幡から見た海老名がどうでもいい事を察しているから、言える台詞。人間観察系能力でも俺ガイル中最強。

あるいは八幡は他人が怖い。海老名は他人に興味がない。八幡の厭世感は自身に対する美学や自意識に由来するもの、海老名のそれは他人への無関心に由来するもの。八幡が人間関係を忌避する理由は恐怖。海老名のそれは持って生まれた性質、才能。つまり「他人と距離を取るための腐女子キャラ」と見せかけて実は「他人への興味の無さを隠すための腐女子キャラ」。

だからこそ 「結局、比企谷くんは私とは違うから」 は、海老名フラグが折れた言葉になる。八幡は雪乃や結衣に興味を持っているから。だから 「そういうのって、みんなわかるもん?」vol.13, l.3503 はお互いに他人を醒めた目で見る人間同士の内緒話、共犯者、の響きを持つ。

葉山が10巻Interludeで語る八幡像、「邪悪に人一倍敏感」で「自分(=葉山)のことを見つけてくれ」て「あれほど近いところまで見られるのに」「自分(=葉山)のことだけは見てもらえない」は、ほとんど海老名にも当てはまる。けど海老名は葉山にやっぱり興味がない。

ということで、唐突に葉山海老名とかな東名横横ルートないかな。実際のところ葉山の外面と内面の乖離は三浦にも戸部にもバレてるんでじゃあ進級や卒業で葉山が維持したかった人間関係が壊れてそのマスコットキャラを守る必要がなくなったら心にもないことすぱっと言えちゃう海老名さんなら何かの機会にぽろっと葉山を罵らないだろうか的な。設定的には。